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ヒマつぶし情報

2022.10.13

【キタコレ!】伊藤桃連載vol.34 開業150周年!「鉄道の日」に新橋〜桜木町ツアーはいかが?

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来る10月14日は、日本で最初の鉄道が開通した「鉄道の日」。

実は、鉄道開業の祝典で国旗を戸口に掲げたことがきっかけで祝日の国旗掲揚が始まったり、この鉄道開業にあわせて太陽暦と定時法が採用され、日本人の時間感覚が変わったりと、日本の大きな転換期のひとつでもありました。さらに、今年は節目である開業150周年ということで、今回は実際に「今、探しに行ける“鉄道開業”のかけら探し」にいってまいりました。

最初の鉄道開業は新橋駅から、現在は桜木町駅と呼ばれている横浜駅まで。なので、まずは新橋駅からスタートです。

南改札をでると、150周年を祝して設置されたフォトスポットが出迎えてくれました。開業時に走った1号機関車が、まるで飛び出てくるようなトリックアートです。

フラッシュで撮影すると、ある絵柄が出てくる仕掛けも…。

そして、新橋駅といえば見逃せないのがこちら「旧新橋停留場」。

かつての新橋駅はもう撤去されてしまいましたが、発掘により見つかった遺構から駅舎やプラットホームを復元しました。

そのわきには、測量の際に打ち込まれた「第一抗」の場所にあり、鉄道発祥の地であることを示す「0マイル標識」と、開業時と同じ年代のレールを使用した線路が復元されています。150年も昔、ここから鉄道の歴史が始まったのだと思うとわくわくしますよね。

当時はこうして枕木が見えないように敷設されていたのも、また興味深い。

ガラスで覗く形で、当時の遺構そのものもみられます。

この旧新橋停車所は資料館にもなっており、この中からも当時の遺構を見られるので是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

お次は、品川駅で途中下車です。かわいい駅名標を発見!

鉄道開業時からある新橋・品川・川崎・鶴見・桜木町(旧横浜)の京浜東北線の駅名標が、蒸気機関車と旧新橋停車場のイラストが描かれたお祝いバージョンになっていました。

実はこの品川駅の仮開業は6月。

新橋駅より一足早く、最初は品川駅から横浜駅間で仮営業していたのです。

高輪口のロータリーの片隅にはひっそりと、開業記念碑がたたずんでいました。

今は工事のために見られませんが、裏面には仮開業時の運賃と時刻表が書かれています。

この品川から新橋間といえば、高輪築堤の遺跡が発掘されたことが、記憶に新しい方もいるのではないでしょうか。

当時、なんとこの品川から新橋間はなんと海の上を走っていたのです。なぜ海の上に通したかというと、政府内でも鉄道敷設に反対だった兵部省の管轄地や、薩摩藩邸がその近くにああったため。海の上なら用地を取得する必要がないので、海上に築堤を作ったのでした。背景にある歴史もまた、興味深い。

現在工事中のため、その出土跡は見学できませんが、そのかけらはこちら通称「おばけトンネル」で感じられます。ちょっとびっくりするネーミングですが、心霊スポットではありません。

天井の高さが170cmと低く、お化けのように首をうなだれて進まなくてはいけないのでついた名前です。

このトンネル、もともとは運河から海へとでる水路でした。品川には海があったことを示す名残の場所でもあるのです。

さて、品川から再び京浜東北線に乗ってすすみます。川崎、鶴見と過ぎ、桜木町駅に到着しました。

終点でもあるため、桜木町の駅名標の下には150周年を祝うメッセージがずらり。

そして駅の改札内には、歴代の駅舎の絵や年表、そして今までの写真が壁に所狭しと描かれています。

さらに改札を出ると、駅構内の壁には開業時からの歴史をたどれる展示物が大盤振る舞いで展示されていました。

 中には、開業時のレールも。まるでミニ資料館です。

新橋駅と同じくトリックアートもありました。

いきなり道端に「開業当時の駅長室」と書かれたレリーフがあり、びっくり。ちなみにこの特徴的な石は「伊豆石」という石で、開業時の新橋駅と横浜駅でも使われた石です。

そう、桜木町はまさに鉄道開業の聖地。

新南口をでると、「鉄道創業の地記念碑」が静かにそびえたっていました。

三面になっており、創業時の駅舎の姿や、当時の時刻表も刻まれています。

土台には車輪、てっぺんには汽車を模したモチーフがあり、支えているのは開業時につかわれていたレール。

そして、そのそばには木陰にひっそりと掲げられた「モレルの桜」という看板がありました。このモレルさん、お雇い外国人として鉄道開業に尽力してくださった方なのですが、開業を待たずに病でなくなってしまったのです。その功績を讃えて、植えられた桜だそう。変わりゆく桜木町の街を、見守ってくれているようでした。

かつての横浜停車場の駅舎があった場所に建てられた「CIAL桜木町ANNEX」には、旧横濱鉄道歴史展示もあります。中には鉄道開業時に実際走っていた110形蒸気機関車が、どどーんと飾られていました。そのそばには、創業時につかわれていた信号も。

当時と今の様子を比較できるジオラマや、敷設から開業、そして黎明期の様子が学べる展示もいっぱいありました。

腰に差した刀が磁石を狂わせたとか、そくさという鎖で距離を測量していたとか、興味深い逸話がたくさん。

最後に、東京駅を見つめる“鉄道の父”井上勝さんの銅像で締めましょう。実際に、訪れてみると鉄道を見るまなざしが変わること間違いなし。

秋の風に吹かれながらの歴史散歩、いかがでしょうか。

今回の探索人

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